コラム

Webサイト内の「回遊」「移動」を知るためのGoogleアナリティクスのレポート画面使い分け

Googleアナリティクスには、ユーザーのページ間の移動や、Webサイト内でどのように回遊しているか(=Webサイト内の各ページを見て回っているか)といった観点に特化したレポート機能が複数存在している。

どのような目的に拠って各レポート機能をどのように使い分けるか、整理してみたい。

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Googleアナリティクスの「回遊」「移動」を知るためのレポート一覧

Googleアナリティクスには、「回遊」「移動」に関するレポートが複数存在している。 それぞれ役割や機能が異なっており、目的に応じて使い分けることになる。 2017年7月現在、「回遊」「移動」を知るためのレポートとして下記が挙げられる。

レポート名 概要 指標 目的 利用シーン
ユーザー>ユーザーエクスプローラ 個別のユーザーが、各セッション毎にどのページをどの順序で閲覧しているか - ユーザー単位の分析 ・特定のセグメントに合致したユーザーを抽出し、セグメント毎にWebサイト内でどのように行動しているかの差異を見付ける。 ・コンバージョンしたユーザーや商品を購入したユーザーのみセグメントで抽出し、どのような流入や行動が行われているか「成功パターン」を見付ける。 ・逆に、コンバージョンしていないユーザーがどこで離脱しているかなど、課題を見付ける。 ・Webサイトのリニューアル・改善時に、ユーザーの行動が想定しているものに近いか・乖離しているかを把握し、導線や情報設計の課題を見付ける。 ・定性調査(ヒューリスティック調査・ユーザビリティテスト・アンケートなど)を行う場合の課題設定の参考にする。 ・ユーザーの実際のサイト内行動を社内外で共有する。
ユーザー>ユーザーフロー サイト内をどのように回遊、つまり動き回っているかについて可視化 セッション数 サイト全体の回遊の可視化 ・Webサイトでどのページを行き来しているかを分かりやすく可視化したい場合に使用 ・離脱しているユーザーが赤色で表現されているため、直帰率・離脱率の高いページを分かりやすく抽出したい場合にもお勧め。
行動>行動フロー ユーザーフローと同様の形式だが、ページ間の動きだけでなく、コンテンツグループ・イベント・ページとイベントの組み合わせといった動きも可視化 セッション数 サイト全体の回遊の可視化 ・コンテンツグループ間の動きを知りたい場合 ・ページの行き来だけでなく、イベントの発生タイミングも併せて確認したい場合
行動>サイトコンテンツ>すべてのページ>ナビゲーションサマリー 特定ページの直前ページと直後のページ ページビュー 個別ページ間の動き ・特定のページに注目してページ間の行き来・離脱状況を分析する場合 ・Excelなどで遷移状況の数値を分析したい場合
行動>イベントフロー ユーザーフローと同じ仕様で、イベントの次にどのイベントが発生しているかを可視化 セッション数 サイト全体の回遊の可視化 ・特定のイベント発生後、次にどのイベントが発生しているかといった、イベントの発生状況に注目したい場合
コンバージョン>目標到達プロセス 目標(コンバージョン)設定で設定したコンバージョンページとコンバージョンページまでのプロセス内での遷移状況を可視化 セッション数 コンバージョンポイントの可視化 ・フォームなどの離脱・遷移状況を把握し、コンバージョン改善に向けたアクションを起こすための分析
コンバージョン>ゴールフロー ユーザーフローと同様の形式で、目標(コンバージョン)設定で設定したコンバージョンページとコンバージョンページまでのプロセス内での遷移状況を可視化 セッション数 コンバージョンポイントの可視化 ・目標到達プロセスに同じ

ナビゲーションサマリーと目標到達プロセスはExcelなどのデータでエクスポートできるが、他のレポートは、レポート画面のキャプチャをPDFとしてエクスポートできるのみだ。
そのため、レポート作成時にはどのような形でアウトプットするのが良いか検討しておくと良いだろう。

所謂レポートを作成しなくとも、関係者とGoogleアナリティクスで各レポートを見ながらディスカッションするだけでも気付きを得ることができるだろう。

まとめ

Googleアナリティクスには、複数の「回遊」「移動」を知るためのレポート機能が存在し、解析の目的に応じて使い分けることができるようになっている。

初めて使う場合、直観的に回遊しているかどうかが分かりやすい「ユーザーフロー」をまず見てみよう。ユーザーが意図通りに動き回っているか、そしてどこで離脱しているかが直観的に見ることができるのでお勧めだ。

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